レザーブランドの裏側|表舞台には出てこない、副資材の話

糸

こんにちは、cobalt leather works のクリモトです。
ここのところおかげさまで慌ただしくさせていただいておりちょっとブログの更新が遅くなってしまいました・・・来週こそ月曜日に・・・!!

さてさて、僕は日々革製品を製作させていただいているのですが
そうなると、どうしても表に使用している革のことに注目しがちですよね。
でもそういった革製品を文字通り裏で支えてくれる存在・・・それが副資材さん達なのです。

今日はそんな副資材の一部をご紹介していきます。

副資材ってどんなもの?

副資材とは、表に使用する革以外の材料のこと。
例えば、ファスナーだったり、ホックボタンだったり、裏地だったり・・・

あまり耳馴染みのない言葉で、漢字の雰囲気からしてなんとなく「二の次」にされがちな印象ですが
実はこういった副資材無くして製作はあり得ないほどに重要なのです。

副資材を選ぶことの重要性

副資材を選ぶ時、「その製品が役割を全うできるか」「製品全体のデザインにマッチしているか」が重要になってきます。
作ろうと思えば何を使っても製作できてしまいますが、「どんなものを作りたいか」によって使用する副資材も選ばなければなりません。

例えば、ショルダーベルトのパーツに使用するナスカンと呼ばれる金具。

ヴァガーレ ブラック

これは鉄砲ナスと呼ばれるパーツですが、通常のレバー式ナスカンと違い「左右」ではなく「上下」に開閉します。
この形状は最も金属の負荷がかかる部分に開閉パーツがないため、かなり頑丈です。
負荷のかかるショルダーベルトだからこそ、この形状を選びました。材質は全体のバランスと揃えて真鍮材を使用します。

ではでは
前置きはこれくらいにして当店で使用している主な副資材をご紹介していきたいと思います。
(・・・主なのに副資材って変な言葉ですね)

ファスナー|YKK エクセラとは

YKK エクセラ

バッグやラウンドジップタイプの財布を製作するときに使用するファスナーテープ。
YKKといえば誰しも耳にしたことがあるほど、国産でファスナーを生産している大手メーカーとして有名ですね。

当店では「エクセラ」と呼ばれるファスナーテープを使用しています。
通常のファスナーとの大きな違いは、ムシ(ファスナーを噛み合わせる細かい金属)の滑らかさと両面開きの「ダブル」の存在。

通常のファスナーのムシはバリとまではいきませんが、どうしてもエッジの部分に鋭さがありますが、エクセラはその一つ一つが丁寧に研磨されています。(この、細かいパーツを一つ一つ!マジでか!!)
スライダーの動きが滑らかになり、また他の革製品と接触した際に傷つけにくいという特徴があります。

エクセラを使用するもう一つの理由が両面開きの「ダブル」という形状です。
これは通常のファスナーにはない仕組みで、どちらから開いても滑らかにスライダーを稼働させることができるのです。
通常のファスナーでもスライダーを嵌め込めば開閉は可能ですが、硬く、製品に負荷をかけているケースがほとんどです。

ちなみに、そんなファスナーの貴婦人ことエクセラさん、生産コストは通常のファスナーと比べて3倍です。

裏地|ピッグスキン

ピッグスキン

当店で使用している裏地は主に国産の豚革(揉み豚)です。
柔らかいですが、程よくハリがあり、揉み込んだシボの美しい革です。

裏地を貼ることによるメリットはいくつかありますが、一番は両銀面にすることで薄く、丈夫なモノが作れる、という点です。
デメリットを挙げるなら、やはりコストと、場所によっては縫製をかける必要があるということでしょうか。

当店では状況に応じて革の厚みを調整して、必要なところで裏地を貼ります。
また、裏地を貼ることで見た目も上品な仕上がりになりますね。

ここでコストを削減して合成皮革を使用すると後々加水分解(湿気で溶ける)を起こして大変なことになります・・・。

あ、加水分解についてはこちらの記事も併せてどうぞ〜▼

撥水ピッグスエード

当店では時々、裏地にスエードを使用していますが2020年以降、撥水スエードに切り替えています。
実はこの素材、上の画像の通りかなりの撥水力を持っていて副資材にとどまらず、メインとしても十分に活躍できるほどの素材です。

スエード

今年は冬に向けてこいつを使って何かしら作る・・・はず・・・!

芯材|内側から、縁の下の力持ち

芯材

表舞台には決して出てこない、そんな副資材オブ副資材とも呼べる存在。
それが芯材です。

こちらも結構な種類があるので詳細は省きますが、製品にハリをもたせて形状を維持させたり、薄い革に耐久力をもたせるために使用したりします。こちらも品質向上には欠かせません。

繊維質で硬質なフェルト状のものや、床革も使用したりします。

床革ってどんなもの?

床革とは、革を薄くする加工の際、漉き落とされた床面の革のことです。
本来廃棄されてしまうもので、繊維の質からも製品の表に使用することはありませんが、芯材としては優秀です。(重さが出てしまうので使いどころが重要)

例えば、先ほどの豚革を軽く薄いですが、そのままでは自立できないほどに柔らかいですが
ここに牛の床革を張り合わせることで、両方の特性を活かすことができるようになる・・・など。

表舞台には立てませんが使用方法で化ける素敵な素材です。

真鍮パーツ|経年変化する金属の魅力

真鍮パーツ

最後になりましたが、みんな大好き真鍮金具
目的に応じた形状も重要ですが、コバルトレザーワークス では「経年変化」する楽しみをより楽しんでもらいたい思いから、金属においても経年変化で美しく育つ真鍮を使用しています。

時間の経過により、革とともに美しく経年変化する真鍮。
少し燻んだ黄銅は、使い続けると鏡面のような輝きを放つ金色に変化していきます。
使い方によるグラデーションも出たりするので面白い素材ですね。

あとがき|お知らせ

いかがでしたでしょうか。
製品作りには革以外にもこうした副資材が重要になっており、なくてはならない存在なのです。

さらっと書くつもりが意外とボリュームが出てしまいましたが、本当はもっと書けます。笑
が、そろそろ製作に戻らねばなので本日もこの辺で!

末筆ですがお知らせを・・・

ただいまバッグカテゴリーはご好評につき生産がそろそろ追いつかないので
新規受注の納期に1.5ヶ月ほど頂戴しております。
その他、革小物は10日間前後となります。

いつもオーダーいただき誠にありがとうございます!何卒、よろしくお願いいたします・・・!!

オンラインストアはお盆も休まず絶賛営業中で〜す▼

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ではまた来週!!