修理依頼|ハンドルカバー

おはようございます。栗本です。
週の始まり、通勤電車の方も多いと思います。
僕もこれからお仕事デスが。

そんなビジネスマンの方に縁があるお話。
今日はビジネスバッグのハンドルカバーのリペアの記録をご紹介します。

ハンドルカバー新品

今回の修理箇所はホックボタン。
挽物のイタリーホックを使用しているので凸側は問題ないのですが、凹の蓋部分に衝撃が加わり、外れてしまった模様。

ハンドルカバーリペア

元々、海外ブランドのトートバッグを使用されていたのですが、持ち手の痛みが激しいため補修できるものを、とのことでお作りしたものです。

ハンドルカバー新品
新品の状態がこちら。シボ感の素敵な国産オイルレザーで仕立てました。

重たい荷物を持って毎日の使用に耐える・・・革ならではの役目だと思います。

ではでは、シンプルなものではありますが実際にお直ししていきましょう。

工程1|パーツを外す

今回は金具の補修。摩耗具合から他の部分は問題なかったのですが、念の為全パーツを外します。

ホックボタン外し
余談ですがこの修理キット、超絶便利です
パーツ
役目を終えたパーツたち。お疲れ様です。

工程2|捻入れ・コバ処理の修正

軽く全体をブラッシングをしてからコバ(革の端)の処理をやり直します。

捻引き、ロウ入れをしていきます。
ちなみにこの捻引きとロウ入れにはしっかりと意味があります。
(見た目がカッコいいのもありますけどね)
・捻引き・・・熱と圧力により、革の繊維を締め直し
・ロウ入れ・・・繊維の中にロウの成分を染み込ませ、コーティング
シンプルなモノ程、この工程の有無が重要になってきたりします。

工程3|オイルアップ・クリーニング

全体のオイルアップと金具についた緑青の除去も忘れずに・・・

完成|再出発

仕上げにホックボタンを打ち直せば
しっとり、もっちりな感じに復活です。

リペア後
吸い付くような、天然素材ならではの質感

ついで(?)に他にもオーダーをいただき、同封して送り出し。

梱包前


お疲れ様と、また頑張ってこいよと、修理にはいろんな物語が詰まっているので
やっていて楽しいですね。

さてさて、今日はこの辺で・・・。
今日も1日頑張りましょう!