こんにちは、cobalt leather works のクリモトです。
4月も半ば、すっかり暖かくなりましたね。
新生活、新社会人、新学期・・・
新しい季節は何度経験してもちょっと心が弾みますね。
新しい季節の始まりに、革製品を新調した方も多くいらっしゃるかと思いますので
今日のブログは革を上手に育てるための
「コバルトレザーワークス的な心得」を伝授していきたいと思います。
といっても、革の育ち方は千差万別。
自由に、楽しく育てるのが一番ですので、あまり気構えずに・・・
「面倒くさい」が革の魅力?
突然ですが皆さん、「革の魅力」ってなんだと思いますか?
革の種類にも寄りますが、僕はやはり「育てる楽しみ」を推していきたい所存です。
革の良いところ、といえば
何年も使える耐久性、しなやかで柔軟な素材感、経年により育っていく独特な表情。
革には色々な魅力が詰まっています。
でも、それに反して
水に弱く使い所を選ぶ、爪などで引っ掻くと傷がつく、定期的に手入れが必要などの
デメリットも持ち合わせているのも事実。
そう考えると、革ってちょっと面倒くさい。
そう思ったことはありませんか?
本当に革を育てることって楽しいことなの??
なんで革製品を使うの??
その謎を少しずつ紐解いていきたいと思います。
革の面倒くさいは「愛おしさ」の裏返し
水に弱く、傷がつきやすく、手入れもしなければいけないものが、どうして愛され続けてきたのか。
それは革が「育っていく」素材だから。
でも育てるって「楽しい」と並行して「大変」っていう気持ちもあるんですよね。
例えば子育て等(ペットなども)を経験された方ならわかると思うのですが・・・
まぁ、、、面倒くさいです(笑)
それでも一緒に笑ったり、遊んだり、泣いたり・・・
色々な経験を共にすることでいつの間にか「面倒くさい」が「愛おしい」と感じるようになります。
大袈裟かもしれませんが、革もそれと一緒。
水に濡れたら脱水してケア
傷がついたらオイル入れてブラッシング
埃やゴミなどはブラッシングや乾拭きで除去
それでも、「旅先で大雨に降られてできた水染み」とか
「愛猫が引っ掻いたけどオイルケアでどうにか馴染ませた傷」とか
「毎日よく使うところだけアタリやツヤがでてきた」などなど
一つ一つが思い出として残り
革本来の経年変化と共に、表情に刻まれていく。
その様子が、時折たまらなく愛おしく感じることができるのです。
面倒くさいは、愛おしいの裏返しなのです。
▲余談ですがこれくらいの傷ならすぐに馴染みます
革製品は100年使えるのか
革の魅力として謳われるのが「革製品は一生モノ!」「革は100年使えます!」
などの美談。
でも、それは一定の条件を満たしてこそ、と僕は考えます。
例えばタンニン鞣しの革で製作したバッグがあったとします。
使うのが勿体無くて大事に大事に押し入れに保管しておくとしましょう。
すっかり存在を忘れて30年後、バッグはどうなっていると思いますか?
オイルは抜け、硬くなり、型は崩れ、もしかするとカビも生えているかもしれません。
(その状態からでも十分なケアをすれば復活する可能性があるから凄いのですが)
そうならないためには
「定期的に使用する(重要)」「手入れをしてあげる」「過保護にしない」などの対策が必要になってきます。
革製品は、ただあるだけで「一生モノ」にはならないのです。
「長く使おう」という気持ちがあるからこそ、「一生モノ」になり得るのです。
「長く使う」は革だから味わえる特権
そうした「長く使う」という行為こそ、革製品に与えられた特権だと思うのです。
例えば合成皮革など、ビニールシート系の素材を長く使おうと試みたとして
生活している以上、加水分解(水分に反応して素材がボロボロに崩れたり、ベタついたり)は避けられず
数年でダメになってしまうことが殆どで
上記のような保管状況であれば、当然再起不能もあり得ます。
そう考えると革は手入れが「できる」ということだけでも素晴らしいこと。
ただ、誤解してほしくないことは
その「手入れ」自体はそんなに難しいことでもなく
革の特性や素材感を一度知ってしまえばそんなに間違えることでもないのです。
繊維が密でオイルを潤沢に含んだ革はそれだけで耐久性もありますので
ざっくり言えば、「日々使うことこそが最大のケア」とすら言えてしまうほど。
革の楽しみ方は人それぞれではありますが
経年変化を楽しみながら、長い目で育てていくことができるからこそ
革は愛されてきたのだと、僕は思うのです。
革のお手入れに困ったら
繰り返しになりますが、革を長く使う秘訣は「愛をもって使い続けること」が一番です。
が、予期せぬトラブルもレザーライフには付き物です。
レザーケアに迷ったらぜひ一度ケア関連のブログを・・・▼
当店、ご存知の通りイタリアンレザーの銘革・プエブロをメインに使用しておりますが
オイルレザーのケア全般にある程度共通することもありますのでご参考までに。
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スクラッチレザーならではの特徴や、裏ワザなども・・・
面倒くさいを楽しむ。
言葉遊びかもしれませんが、ちょっと贅沢で、楽しい気持ちになれる響きですよね。
色々書きましたがやはり折角の革製品、使って楽しむのが一番。
ブログはご参考程度に、良きレザーライフをお送りいただくのが僕の願いです!
ではでは、本日はこの辺で!
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