
こんにちは!Cobalt Leather Worksのクリモトです。
ここの所、SNSの更新やらなにやら、手帳関連が多かったのでたまにはお財布の話でも・・・
ということで!
今回のブログでは、当店の看板とも言えるお財布の一つ「ミドルウォレット」について語りたいと思います。
「ミドルウォレット」という言葉、最近はよく聞くようになった(?)のですが
僕が作り始めたころはあまり聞かないジャンルでした。
(それでもまだまだマイナー寄りではあると思います)
ミドルウォレットとは、長財布でも二つ折りでもない、その「中間」に位置するカテゴリです。
僕はイタリアンレザーを使った革財布を一点一点手作りしている革職人で、代表作のひとつがミドルウォレット「Medio(メーディオ)」。

「なぜ長財布でも二つ折りでもなく、ミドルサイズにこだわるのか」——その答えをずっと作り続けながら考えてきました。
この記事では、財布を毎日作っている職人の目線から、ミドルウォレットとは何か、他のサイズとの違い、そして自分に合った一本の選び方まで、詳しくお伝えします。
では、いってみましょう!(ちょっと長いよ!)

目次
ミドルウォレットとは?定義とサイズの基準
ミドルウォレットとは、長財布(ロングウォレット)とコンパクトウォレット(二つ折り財布)のちょうど中間のサイズ感を持つ財布のことです。
業界として厳密な定義があるわけではありませんが、一般的には以下のサイズ感が目安とされています。
| 種類 | 縦サイズ(目安) | 横サイズ(目安) |
|---|---|---|
| 長財布(横型) | 約9〜10cm | 約19〜20cm |
| ミドルウォレット | 約11〜14cm | 約8〜10cm |
| 二つ折り財布 | 約9〜11cm | 約9〜11cm |
ミドルウォレットの縦のサイズ感は「スマートフォンと同じくらい」とイメージするとわかりやすいです。
スマホと並べてポケットやバッグに入れたとき、自然に収まる大きさ——それがミドルサイズの本質的な魅力だと思っています。
コバルトレザーワークスが作るMedio(メーディオ)は縦125mm × 横90mmで、
このサイズ感にたどり着くまで何度も試作を重ねました。

長財布・二つ折り財布との違いを徹底比較
サイズと携帯性の比較
カテゴリ別の財布選びでまず気になるのが「かさばらないか」という点だと思います。
| 種類 | ポケットへの収まり | バッグ内での存在感 | スーツ内ポケット |
|---|---|---|---|
| 長財布 | △ 膨らみが出やすい | 大きめ | △ ラインが崩れることも |
| ミドルウォレット | ◎ すっきり収まる | ちょうどよい | ○ 比較的すっきり |
| 二つ折り財布 | ◎ コンパクト | 小さい | ◎ ほぼ気にならない |
長財布をスラックスのポケットに入れると、どうしても腰まわりのシルエットが崩れます。
それが嫌で二つ折りにすると、今度はカードが窮屈になる——多くの方がこのジレンマを経験しているのではないでしょうか。
ミドルウォレットはそこへの答えで、スラックスの後ろポケットやジャケットの内ポケットにもすっきり収まりながら、収納力は二つ折りより豊かという両立を実現しています。

収納力の比較

| 種類 | 紙幣の収め方 | カード枚数の目安 | 小銭入れ | フリーポケット |
|---|---|---|---|---|
| 長財布 | ◎ ピン札で収納可能 | ◎ 10枚以上 | ◎ 大きく深い | ◎ 広め |
| ミドルウォレット(Medio) | ○ 折り畳まずに収納 | ◎ 約10枚 | ○ 大きく開く | ◎ 広め |
| 二つ折り財布 | ○ 折り畳まずに収納 | △ 4〜6枚程度 | ○ 浅くなりがち | △ 狭め |
Medio(メーディオ)の場合、縦向きの横開き構造なので紙幣は折らずにそのまま収納できます。
カードポケットは縦スリットが4列、隠しポケットも含めると最大約10枚対応。
また、ミドルウォレットのフリーポケットは二つ折りに比べてゆったりしており、名刺を数枚入れておけるというのも地味に便利なポイントです。

カード横差しのスリットポケットはお財布を逆に持った時にこぼれ落ちないように、とデザインしました。
(縦型だと革が伸びてくると滑り落ちる可能性が)
新品の状態だと少し狭めですが、経年で優しく広がり、カードのアタリが表に現れるエイジングが楽しめます。
こんな人に向いている:タイプ別おすすめ
長財布がおすすめの人
- とにかく収納量を最大にしたい
- バッグを常に持ち歩くスタイル
- 領収書や名刺をそのまま入れておきたい
- 革の存在感・エイジングを存分に楽しみたい!
ミドルウォレットがおすすめの人
- 長財布はかさばると感じている
- 二つ折りでは収納が足りないと感じている
- ポケットとバッグの両方で使いたい
- 財布のデザイン・素材の質感にこだわりたい
- 革の経年変化を楽しみたい
二つ折り財布がおすすめの人
- とにかくコンパクトさを最優先したい
- キャッシュレスが中心で、カードを数枚しか持たない
- 荷物を極力減らしたいミニマリスト
ミドルウォレットのメリット・デメリット
メリット
① 紙幣を折らずに入れられるモデルが多い
長財布と同様に、紙幣をすっきり収納できます。
二つ折りの「お札がしわくちゃになりがち」という悩みが解消されます。
② 長財布よりコンパクトで持ち歩きやすい
ポケットへの収まりがよく、スーツスタイルにもカジュアルにも馴染みます。
③ カードをたっぷり整理できる
二つ折りでは物足りないカード収納も、ミドルサイズなら6〜8枚はゆったり入れられます。
④ 男女問わず使いやすい
縦長のフォルムはスマートフォンとの相性がよく、バッグのなかでも取り出しやすいサイズです。
⑤ 革の風合いが際立つ
コンパクトすぎず、大きすぎない面積感が、革の表情や経年変化を見せるのにちょうど良く
手に持った時の存在感もしっかりしているので「革」をしっかりと楽しむことができます。
デメリット
① 長財布より収納量は少ない
お札を大量に持ち歩く方、領収書をそのまま入れたい方には不向きなこともあります。
何でもかんでも収納していると大きく膨らんでしまうことも。
② 二つ折りよりはかさばる
ポケットへの収まりは二つ折りに比べるとやや劣ります。
パンツのフロントポケット一択という方には少し大きく感じることもあります。
③ まだ知名度が低い
「ミドルウォレット」というカテゴリ自体を知らない方も多く、
購入前に情報収集が必要になることがあります(だからこそ、この記事を書きました)。
革製ミドルウォレットの選び方:4つのポイント
1. 素材で選ぶ
革財布においてもっとも重要なのが素材選びです。
タンニンなめし革(ベジタブルタンニンレザー)
植物由来のタンニンで鞣した革で、経年変化が豊かなのが最大の特徴です。
使い込むほどに革が手に馴染み、色に深みが増し、艶が生まれます。「育てる財布」を求める方にはこれ一択!
ちなみに、当店で作っているミドルウォレットのMedio(メーディオ)には、
イタリア・トスカーナの老舗タンナーバダラッシ・カルロ社のプエブロレザーを使っています。
オイルをたっぷり含んだこのレザーは、新品時はマットでざらっとした質感ですが、
使い込むにつれて深い艶と滑らかさに変わっていきます。
色の変化も顕著で、数年後には別物のような豊かな表情になります。

クロムなめし革
クロム化合物で鞣した革で、柔らかく均一な仕上がりが特徴。
経年変化は少ないですが、色や風合いが長く安定します。
水気や汚れに強く、メンテナンスの手間が少ない財布を求める方に向いています。
合成皮革・PUレザー
本革ではないため経年変化はなく、数年で劣化することが多いです。
価格は手頃ですが、長く使う財布として選ぶなら本革をおすすめします。
2. 構造・収納で選ぶ
ミドルウォレットを選ぶ際、確認しておきたい収納のポイントをまとめます。

- 紙幣が折れずに入るか ── 一度折りになるモデルもあるため要確認
- カードポケットは何枚分あるか ── 自分が持ち歩くカード枚数に合わせて
- 小銭入れの使いやすさ ── ファスナー式は安心感があり、オープン式は素早く出し入れできる
- フリーポケットの広さ ── 名刺や交通系ICのすぐ出し入れのしやすさに直結する
Medio(メーディオ)の小銭入れは財布を逆方向に曲げると口が大きく開く独自構造で、金具なしでもコインが見やすく取り出しやすい設計にしています。
この構造にたどり着いたときは「これだ!」と確信しました。
3. 金具の有無で選ぶ

あまり語られませんが、金具の有無は革の経年変化に大きく影響します。
ホックやファスナー、ボタンなどの金具は、革に跡をつけたり、
当たり続けることで色が変わったりすることがあります。
特にオイルレザーのような柔らかい革は金具の影響を受けやすいですね。
Medio(メーディオ)が金具パーツを一切使わない設計にしているのは、
「イタリアンレザー本来の経年変化を、どこにも遮られることなく楽しんでほしい」というこだわりからです。
革の柔性と剛性だけで形を保つ構造は、作るのが難しい分、革そのものを最大限に活かせます。
小銭入れの開閉についてはYoutubeに動画をアップしておりますのでこちらもどうぞ▼
さて、ここまででお気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、このお財布
開いた時に収納物が全て革で隠れる構造になっているのです。
「金具を使わない×経年変化を楽しむ×程よい大きさ」それがミドルウォレットMedio(メーディオ)なのです!

4. 製法・仕上げで選ぶ
財布の品質を見分ける際、以下の部分を確認してみてください。
- コバ(革の断面)の処理 ── 磨かれて滑らかか、雑に処理されていないか
- 縫い目の均一さ ── ピッチが揃っているか、糸が均等か
- 革の厚みの調整 ── カードポケットや端など、適切な厚みにできているか
Medio(メーディオ)は手縫いで一点一点仕上げているため
ミシン縫いとは異なる立体的な縫い目と、細部への丁寧な目配りが違いとして現れます。

縫糸には主にフランスのAu Chinois(オー・シノワ)社のリネン糸を使っており
適度な柔らかさとハリ感で、革との相性がよく強度と風合いを長く保ってくれます。
※スポット対応等で違う糸を使用することもありますが、基本的にリネンを使用します
Cobalt Leather Worksのミドルウォレット「Medio(メーディオ)」

僕が手がけるMedio(メーディオ)の仕様をまとめます。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| サイズ | 縦 125mm × 横 90mm × 厚み 10〜15mm |
| 素材 | イタリアンレザー・プエブロ(バダラッシ・カルロ社)※スポット対応などで変更あり |
| 縫糸 | リネン糸(Au Chinois社)※スポット対応などで変更あり |
| 金具 | 一切なし |
| カード収納 | 約10枚(縦スリット4列+隠しポケット) ※カードの厚みによってはフリーポケット控えめにして8枚程度を推奨 |
| 小銭入れ | 独自の逆折り開口構造(金具なし) |
| 札入れ | 二重構造(仕切りあり) |
| 価格 | ¥32,450(税込) ※商品価格等の情報は、掲載時点のものです。詳しくは商品ページでご確認ください ※カラーオーダーの場合は価格が異なります。 |
| 納期 | 約3ヶ月(受注生産) ※掲載時点のものです。詳細についてはお問い合わせください |
カラーラインナップ
定番カラー(オススメの配色)
- ペトロリオ ── 石油を思わせる深いグリーン系ブルー。個性を大切にする方に人気
- ネイビー ── 革ならではの深い紺色。ビジネスにもカジュアルにも合わせやすい
- プルーニャ ── プラムのような深みのある紫。珍しいのに嫌味がない、不思議な色
- クラシカルブラック ── 深みのある黒。カードポケットがクラシカルな縦向き使用
カラーオーダー(受注)
外装・内装・札分け・縫い糸の色を自由に選んでいただけます。組み合わせは1,000通り以上。
「外はシックなブラックで、開いたときの内装に好きな色を」といったご要望に対応できます。

革製ミドルウォレットのお手入れ方法
良い財布を選んでも、お手入れを知らないともったいないですね。
せっかくですのでこの機会に基本的なケアをご紹介します。
イタリアンレザーのより深いお手入れ、特徴はこちらもご参考ください▼
日常のケア(週1〜月1程度)
使用後は乾いた布で軽く拭くだけで十分です。
汗や水分が付いた場合はすぐに拭き取ることで、シミや水ぶくれを防げます。
※拭き取る際は布を強く擦り付けるのではなく、優しく叩き、布に水分を吸わせるイメージで
定期的なお手入れ(2〜3ヶ月に1回程度)
- 乾いた布で表面のホコリや汚れをブラッシングで落とす
- 革用クリームを少量、ブラシ(オススメ)や柔らかい布に取って薄く全体に伸ばす
- 乾いた布で余分なクリームを拭き取り、自然乾燥させる
新品プエブロにクリームを塗るとせっかくの起毛が一気に寝てしまうのであまりオススメでは無いです
※長期的には使用していると起毛は寝てしまうので、最初に寝かせてしまうという考え方もアリ
また、クリームは「少量」が鉄則!
塗りすぎるとシミや色むらの原因になります。
プエブロレザー特有の注意点
Medioに使うプエブロレザーはオイルをたっぷり含んでいるため、新品時から比較的しっとりとした革です。
過度なオイルアップは不要で、使い込むだけで自然に艶が出てきます。
水に濡れた場合は乾いた布で拭いて陰干しを。直射日光の長時間当てすぎには注意してください。
よくある質問(FAQ)
Q. ミドルウォレットはメンズ・レディースどちらでも使えますか?
A. はい、男女問わず使いやすいサイズです。
縦長のフォルムはスマートフォンと並べてバッグに入れたときも取り出しやすく、
男女共通の使いやすさがあります。
実際、当店のお客様は男性・女性の比率では半々くらいで、カラーオーダーで好みの配色に仕上げる方も。
Q. ミドルウォレットとハーフウォレットの違いは何ですか?
A. 明確な定義の違いはありませんが、大きさの区別として使用しています。
「ハーフウォレット」も「ミドルウォレット」も、長財布とコンパクトウォレットの中間サイズの財布を指す
いわゆる「二つ折り財布」を表す言葉として使われています。
コバルトレザーワークスではさらに細分化するため
ハーフウォレット<ミドルウォレットの基準でカテゴライズしています。
例)ハーフウォレットkururi(クルリ)<ミドルウォレットmedio(メーディオ)
Q. ズボンのポケットに入りますか?
A. スラックスやジーンズの後ろポケットには十分入るサイズです。
Medioのサイズ(縦125mm × 横90mm)はほとんどのパンツの後ろポケットに収まります。
フロントポケットには少し大きく感じる方もいますが、後ろポケットでは快適に使っていただけます。
Q. 革の経年変化はどのくらいの期間で出てきますか?
A. プエブロレザーの場合、使い始めの数週間から変化を感じていただけます。
オイルを多く含むプエブロは、使い始めてすぐに手の油分を吸収し始めます。
2〜3ヶ月で触った部分に艶が出始め、半年〜1年で全体にしっとりとした表情に変わります。
数年使い続けると、新品時とはまったく別物のような深みある風合いになります。
エイジングの記録はこちらのブログ記事でもご覧いただけます。
Q. カラーオーダーはどうやってするのですか?
A. オンラインショップのカラーオーダーページからご注文いただけます。
外装・内装・札分け・縫い糸のそれぞれの色をオンライン上で選択し、ご注文いただく流れです。
「どの色の組み合わせにしたらいいかわからない」という方には、
過去のカラーオーダーギャラリーが参考になります。
現在の納期は約3ヶ月前後となっています。(お待たせしてしまいすみません!)
Q. 金具がないと形が崩れませんか?
A. 革本来の性質を利用した構造なので、崩れる心配はありません。
「金具がないと形が保てないのでは?」と心配される方がよくいらっしゃいます。
ですが革には適切な処理を施すことで、必要な場所は硬く、必要な場所は柔らかく仕立てることができます。
Medio(メーディオ)は10年以上このつくりで作り続けていますが、むしろ使い込むほど手に馴染む形に育っていきます。
まとめ:ミドルウォレットが「ちょうどいい」理由
長々と書いてしまったので改めて要点の整理をば・・・
ミドルウォレットとは長財布の収納力とコンパクト財布の携帯性を両立した、財布の中間カテゴリです。
- 紙幣を折らずに収納でき、カードも10枚前後整理できる
- 長財布よりひとまわり小さく、ポケットやバッグにすっきり収まる
- 素材や製法にこだわれば、長年使い続けられる一本になる
僕がずっとミドルサイズの財布を作り続けているのは、
日常の「財布を取り出す瞬間」をできるだけ心地よいものにしてほしいという思いがあるから。
毎日使うものだからこそ、サイズも素材も、妥協しない選択をしてほしいと思っています。
Medioに興味を持っていただけた方は、ぜひショップページもご覧ください。
※革財布のお手入れや素材について、さらにくわしく知りたい方は革のエイジングについての記事もご覧ください。
※商品価格等の情報は、掲載時点のものです。
ではでは、今日はこの辺で・・・!
6月もあとわずか・・・どうぞよろしくお願い申し上げます!




コメントを投稿するにはログインしてください。